父兄だらけのワンダフルナイト
昨夜はさくら学院ファンによるファンイベント「父兄だらけのワンダフルナイト」に行ってきました。
『さくら学院』というのは「中学を卒業するまで」と期間を限定してハードな課題を次々と与えることで、少女たちがもの凄い勢いで成長し「完全燃焼」する姿を見せるという、ある意味で究極のアイドルユニットです。
会場のプロジェクターに映されたイベントのロゴからすでに力の入れようがわかります。入場が終わると、さくら学院のライブや公開授業と同じく、オーバーチュアとしてWe Are The In Crowd『Kiss Me Again』がかかり、学校のチャイムでイベント開始です。
■なんと抜き打ちテスト!
仕掛け人の2人が前説を述べて、「まずは父兄同士でご歓談を……やらせねえよっ!」とこれまた、さくら学院担任の森ハヤシ先生お得意のフレーズとともに、なんと「抜き打ち学年末テスト」が開始!
これもさくら学院の恒例行事のひとつで、毎年サプライズでペーパーテストを行って、珍回答を笑い、誰が一番バカかを決めるもので、数々の伝説を残してきました。それを父兄にもやらせちゃおう! という企画で、みんな困惑しつつも喜んでテストに参加していました。
望まれるのは珍回答なんですが、制限時間10分の中で、面白いことも書けないので、ここは、さくら学院の成績上位の生徒を見習ってガチに上位を狙って真剣に回答してみました。
テスト終了後に本当に飲食しながらご歓談タイムがあって、そのあと、お楽しみの成績発表タイム。僕は残念ながら、1位と1点差で2位。それより、あの時間内にキッチリとボケて珍回答を出せる父兄さんもいて、さすがだなと。また、最後の問題は「推しの似顔絵を描け」というものでしたが、わずか数分で見事な肖像画を描く人もいて、愛を感じました。
■イベントの真意は…
ご歓談タイムで話した父兄さんの中には本職の小学校の先生もいて、さくら学院の子たちがいかに規格外かみたいな話もしました。小学校の先生をしていると「お前、前世も人間だったろう」みたいな、2度目の人生を生きているかのような子はやっぱりたまにいるそうです。
イベントの最後は、父兄によるバンド『莉音さんバンド』のMVの上映。さくら学院2015年度生徒会長・磯野莉音さんをこよなく愛する人気父兄「なおすけ」さんが、Base Ball Bearの「17歳」を熱唱して18歳の誕生日を迎えた莉音さんを祝福したのですが、これがもうガチで青春してかっこいいMVでした。
上映後、『莉音さんバンド』が2年ぶりに再始動することがアナウンスされ、「実はMV作ったらあまりに良くできたので、それを見て欲しくて今回のイベントを企画しました。申し訳ありませんでした」と、きっちりオチも付けて終了。
---------
■莉音さんバンドとは
すると別人のように素晴らしいリーダーシップを発揮して、過去最高のさくら学院を作り上げたあげくに、「私は自分がステージで輝くより、誰よりも後輩たちをステージの上で輝かせる自信がある」と舞台監督を目指すためにアッサリ芸能界を引退してしまいました。
なおすけさんは、そんな莉音さんを、彼女が生徒会長になる前から、ずっと熱烈に応援し続けて、Twitterやライブ会場で日夜、不器用な愛を表現し続けて、父兄界隈の人気者になりました。
■大人の遊びとして
莉音さん卒業&引退後の2016年に、なおすけさんをフィーチャーして『莉音さんバンド』が結成され、そのライブイベントとして下北沢のライブハウスで「父兄祭」が開催されました。
さまざまな曲を下手くそながらも熱唱して、莉音さんへの無償の愛を表現するなおすけさんは、本当に「ロック」でした。
「なおすけさんはロックである」というのは、アイドル好きというよりも音楽好き、ロック好きが多い父兄界隈ではひとつの共通認識となり、「父兄祭」は神イベントとして記憶に残ることになりました。
さらに奇跡が起きて、芸能界を引退したはずの莉音さんが、さくら学院の公式ブログに降臨して、イベントをやってくれたことを知っている、ありがとうと述べたのです。
あれから2年。アイドルオタクがファン活動の表現手段として、本格的なインディーズバンドをやってしまうという、大人の遊びとして最高に面白い『莉音さんバンド』の今後に、ちょっとワクワクしています。